表層地盤増幅率

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表層地盤増幅率とは、地表面近くに堆積している地層(表層地盤)が地震の際に揺れる大きさを示したもので、数値が大きいほど揺れやすく地盤が弱いことを表している。

地震による地震波は地下の深いところにある岩盤から、地表近くの比較的硬い地盤を経由してさらに地表面に近い表層地盤を伝って地表面を揺らすが、表層地盤が柔らかいほど地震波の振幅が増幅されて大きく地表を揺らす。

表層地盤増幅率が1.0の場合、地震波は増幅されないが、1.5の場合は1.5倍、2.0の場合は2倍に地震波が増幅されることになり、1.5を超えれば要注意で、2.0以上の場合は強い揺れへの備えが必要と言われている。(防災科学技術研究所の分析では、1.6以上で地盤が弱いとしている)

地震の震度は地震波の最大加速度と周期から求めることができ、最大加速度が2倍になると震度は0.5あがるため、例えば震度6強は震度7になる。(参照:「震度」だけではわからない

したがって表層地盤増幅率1.0の場所では震度6強の揺れが2.0の場所では震度7になるが、日本では地盤が軟弱な地域は人口密度の高い大都市がある平野部に広がっており、日本の総人口の3割以上が1.6以上の地域に住んでいると言われている。

なお表層地盤増幅率は防災科学技術研究所による地震ハザードカルテで確認することができる。

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